といっても、どの細菌が増えたり減ったりすればよいとか具体的な話ではありません。細菌は種類が多く、どの菌が良いことをしているかなどという単純な考えでは腸内細菌は語れません。どの菌が別の菌に影響を及ぼして結果が出るとか、便秘になると体調が変わる理由がどうとか、おそらく特定の菌の過多ではなく菌間や菌生体間の関係性が大事なのだと思われます。
さて、便秘になると内臓の知覚過敏に影響が出ますがこれにも腸内細菌が関係していそうです。過敏性腸症候群などにも関係があります。さらに脳中枢にも影響を及ぼすようです。サルモネラ腸炎などの腸管感染症に罹患した後に過敏性腸症候群の発症率が高まることが知られていますが、これにも腸内細菌の乱れが中枢神経に影響を及ぼしているけっかであることが示唆されています。逆に中枢神経系の働きが、腸の細菌透過性(腸内から血管内への細菌または細菌産生物質の移動性)を変化させることもわかってきました。
blog腸内細菌の勉強
2020.11.11