尿酸が高いと痛風発作が出ることはよく知られています。風が吹いても痛いので痛風だといわれていますが本当のところはどうなんでしょう。
外国では症状がない高尿酸血症は治療の必要性がないといわれているようですが、実のところ血中尿酸が高いと動脈硬化が進むということがわかってきました。また、高尿酸血症の場合は症状がなくても関節内に炎症が起こっていることも分かってきています。すなわち、どんな場合でも血中尿酸値が持続的に高い時には治療の必要があるようです。
血中尿酸値を低く保つためには尿酸を作らせないようにする薬と、尿酸の排泄を促す薬があります。
今回は尿酸の排泄を促す薬の勉強をしてきました。尿酸は腎臓内でいったん尿中に排泄されます。それを再吸収して血液中に戻すので尿中の尿酸はすくなめになるわけですが、今回勉強した薬はこの再吸収を妨げる作用があります。閉経前の女性には痛風発作が少ないことが知られていますが、この薬はその状態を再現するという側面も持つものです。尿酸は便中にも排泄されますが、この薬はそれは妨げません。その働きからも血中尿酸を下げるわけです。腎臓からだけではなく、腸管からの腎外排泄の概念も出てきました。これからは排泄経路を考えて薬の適用を考える時代になってきたのかもしれません。
肥満メタボの人は高尿酸血症を発現しやすいのですが、その理由についても勉強してきました。また実際に痛風発作を起こした人の治療についても勉強しきましました。今回はコルヒチンという古くからある薬をどのように痛風発作に使えばよいかという方法も勉強しました。
blog高尿酸血症の勉強
2020.12.10