あめのもり内科

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2021.04.22

糖尿病は失明の大きな原因になることは従来からわかっていました。いわゆる糖尿病性網膜症であり、糖尿病性失明の中心と言われていました。今では、糖尿病性黄斑浮腫が大きい意味合いを持っていることが分かっていま
糖尿病性網膜症は糖尿病歴が長ければ長いほど異常が出てくることが分かっていますが、糖尿病性黄斑浮腫は糖尿病初期から出てきます。
糖尿病では網膜の毛細血管からの血清成分の漏出が増えることに加えて、網膜毛細血管瘤の発生があります。また、年を取れば硝子体の委縮に伴って起こる硝子体の網膜牽引による網膜変性も加わります。かくして視力の大部分を担う網膜黄斑部の変性が起こってくるわけです。変性がひどくなれば網膜の毛細血管が減少します。網膜そのものは血管からの漏出液がたまり浮腫を起こします。また、変性した血管野には血管増殖因子が出現することで異常血管が増殖します。
今では眼科検査機器も進歩し、10層ある網膜の構造が臨床現場で分かるようになりました。これにより浮腫の程度が定量的に測定できるようになり、病態の程度と治療の効果が客観的にわかるようになりました。毛細血管瘤を焼くためのレーザーや網膜を切るためのメスも発達しており微小な器具が使えるようになりました。さらには網膜の細胞の活性化を図るためのレーザーも用いられるようになり、従来の細胞を変性させて治療するレーザーから、細胞を賦活化させて治療するレーザーも出現しています。
まあ、そんなこんなでとてもここで書ききれないほどの内容の詰まった糖尿病性眼病変の治療と病態について勉強しました。

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