あめのもり内科

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2021.11.03

 何となく頭痛の一般名称として言われている片頭痛ではなく、医学的に定義された本当の意味での片頭痛のははなしです。ちなみに一般でよく言われている片頭痛とはほとんどが筋緊張性頭痛の事だと思われます。いずれにしても頭痛は人間の生活の質を落とす極めて重大な疾患の一つだとWHOでも認められています。今では診断基準もあるのでそれに従えばある程度は(非常に細かいのですが)正確に片頭痛は診断できるようになりました。

 さて、片頭痛が起きる成因として、三叉神経から放出された神経ペプチドであるCGRPがCGRP受容体に結合することで、血管が過度に拡張して炎症が波及して片頭痛発作が起こるという説が有力です。この説に従えば、片頭痛に随伴する症状、嘔気や言語障害・閃輝暗点などがうまく説明することができます。予防にはロメリジン、バルプロ酸、プロプラノロール、アミトリプチリン、ベラパミルなどが用いられています。効果を得られない患者も少なくありませんでしたが、抗体医薬品が登場したことにより、片頭痛の治療選択肢が広がりました。

CGRP関連薬剤は4週間に1度(フレマネズマブは4週間に1度あるいは12週間に1度)の皮下投与で予防効果を発揮します。なお、すでに発現している片頭痛発作を緩解する薬剤ではないため、本剤投与中に発作が発現した場合には、必要に応じてトリプタンなどの急性期治療薬を使用します。

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