あめのもり内科

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2019.03.25

糖尿病に対する比較的新しい薬で、あまり使われていないものにGLP1作動薬という注射薬があります。毎日打つものと毎週打つものがあり、薬そのものとしては優れています。ただ、自己注射になるので患者さんにとってハードルが高く、これが普及しない主な原因です。
その作用機序は、簡単に言えば満腹状態を薬で作り出すというものです。食べ物が小腸に入ると、小腸細胞から満腹になったという信号が血管や神経に放出されます。この物質はすぐに体内で分解されてしまうのですが、分解されにくいように工夫された注射というわけです。食べ物を食べた後は、食べ過ぎないように胃腸の動きが止まり、脳には満腹感がでて摂食行動をやめます。また、食後の血糖上昇に対してはインスリンが出て血糖を下げます。その反応を注射薬でまねるというわけです。
この薬は、他の薬との組み合わせ次第では、血糖変動をなくし安定化させる作用が強く、食前血糖も下げます。とても良い薬だと思うのですが、やはり自己注射のイメージがよくないのでしょう。注射自体はとても簡単で痛みもほとんどないのですが、自分に針を刺す言う行為も抵抗が強いのだと思います。なかなか使いたい人に使えないのが現状です。

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