あめのもり内科

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2019.04.23

前に勉強会に参加した内容を書いています。
動物に、体外からの電気的刺激で高心拍数を作ると拡張型の心筋症と同じ病態が起こるそうです。すなわち、心筋が薄くなり心臓が大きくなるということです。
心収縮能が衰えたときに心臓の直径を大きくすれば、わずかな収縮で拍出量を保つことができます。球体における体積の増加分は直径の増加分の三乗に比例します。つまり、心臓の収縮を考えれば、わずかに直径を増やせば少ない収縮で大きな拍出量が稼げるというわけです。ですから、収縮力が衰えれば、直径を増やして心拍出量を維持するということです。
いったん高心拍数にして拡張型心筋症を作っても、心拍数を正常に戻せば心臓は元の通りに小さくなります。ところが、正常の大きさに戻ったとしても心筋は厚くなってしまい、結果として拡張能が落ちてしまいます。これが、持続性心房細動よりも発作性心房細動のほうが予後が悪いことがある理由です。血行動態が変わるほうが予後が悪いのです。普通に考えれば、発作性心房細動といっても正常に戻る期間があるならば予後はよいように考えがちですが、そうでない場合もあるのです。

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