あめのもり内科

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2019.09.14

 認知症を発症する理由に、アミロイドカスケード仮説、グルタミン仮説などがあり、それぞれの説に基づいて創薬が図られています。
 通常の神経細胞にあるアミロイド前駆体タンパクはセクレテースによって分解されるのですが、なぜか通常とは違うところで分解されて、切り出された物質がアミロイドとして神経にたまり神経変化をきたすという説です。さらに、タウ蛋白という微小管にくっついたり離れたりする蛋白が、凝集して神経にたまって神経変化をきたします。タウはリン酸化されると微小管から離れ、されなければ微小管にくっついています。リン酸化されすぎると、遊離したタウが凝集するのです。これがアミロイドカスケード仮説です。
 ならば、セクレテースの働きを阻害したり、アミロイドを壊す抗体などを使えばアルツハイマー病は防げることになります。この理屈に従って、様々な薬が試されましたがことごとく失敗しています。
 ほかにもグルタミン仮説やアミロイド仮説があります。アルツハイマー病では、神経伝達物質であるグルタミン酸が増えて、節後神経に微弱に長期間グルタミンによる神経刺激が続きます。結果、本来必要な短い神経刺激が、長い刺激の雑音に紛れてしまいます。これが記憶障害の本体だというのです。刺激が長いと神経も傷んできます。アルツハイマー病の薬にはこのグルタミンの刺激を抑える働きを持つものがあります。
 このグルタミン仮説に基づいた、アルツハイマー型認知症に伴うてんかんの薬について勉強しました。

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