尿中に糖を排泄させることによって血糖を調節する薬は、発売当初には考えられなかったような良い効果をもたらします。一方、静脈流血中の血糖を、見た目が良いように何とか下げる治療法は臓器保護に対してそれほど良い効果がなく、かつてのインスリン強化療法などは生命予後を悪くすることさえありました。見た目はよいのになぜ?
私が自分に行った小さな実験(SGLT2阻害薬を使いながらマラソンを走る、栄養補給せずにウルトラマラソンを走る、それらの結果を2週間持続血糖測定器で測定し、かつ採血も行うなど)の結果や、様々な論文などの内容を考えてみて脳内実験をしてみました。
つまり、自分で作る血糖が静脈流血中の血糖の大部分を占める場合は臓器保護の効果があり、外から吸収した血糖が静脈流血中血糖の大部分を占める場合にはその効果がない。単純に静脈血糖だけですべては語れない、ということです。自分で作る血糖で活動するときには必要分だけを作るのに対して、外から糖を補給しすぎるとあふれた糖を処理しなくてはならなくなり、同じ血糖でも値を安定させるための処理の流れは反対方向を向くのです。だから、炭水化物ダイエットが本当はよく、ダイエットができない人で外から糖を取りすぎる人は、糖を流してしまう治療法が良い効果を生むのでしょう。
健康に見えるひとでも、多くの現代人は外から糖を取りすぎているのでいづれ病気になってしまう人が多いのです。普段から炭水化物は控えるべきだと思います。普段から控えるべきという意味では塩分と同じです。ちなみにSGLT2阻害薬は尿中に、糖だけではなく塩分も排泄させます。この効果もあるのかも。
それにしても、人間は食べたものは取捨選択せずに一旦すほとんどを吸収してしまうのでしょうか。なんと意地汚い体よ。
blog体内で自作した糖と、吸収した糖が対立するという考えはどうでしょう
2019.09.19