あめのもり内科

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2023.10.03

ここ数年の間で、腎機能と全身疾患の関係性が強く言われるようになりました。腎機能の低下をきたす病態は多岐にわたりますが、血液データと尿蛋白の有無でどのような病態なのか早い時期で推定する必要があります。

タンパク尿やアルブミン尿は、末期腎不全、CVD死亡、全死亡などの重篤な状態の予測因子になります。逆にタンパク尿やアルブミン尿を早くにコントロールできれば、末期腎不全に至るリスクを下げることができるようです。今まではこれらをよくすることはなかなかできなかったのですが、肥満や食事、運動などの生活習慣を改善すること、高血圧には適切な薬を使うこと、血糖にも同じことが言えます。もちろん、慢性腎不全といっても一つの病態で説明できるほど単純ではないため、腎臓については深い知識が必要ではあります。

DAPA-CKDという国際共同第Ⅲ相試験によると、SGLT2阻害薬のフォシーガは安全に使える上に腎機能低下速度を遅くし、腎関連死を高い確率で阻止することができるという結果が出ました。これにより、腎機能低下症に対する治療が大きく変わりました。糖尿病の有無にかかわらず、CKDにSGLT2阻害薬を使うべきという指針が出たのです。末期腎不全eGFR15未満には新規にSGLT2阻害薬は使いませんが、治療中に末期になった症例には注意して使い続けます。近い将来にはこれらの推奨は変わる可能性があるそうです。もちろん、ことを単純に考えるのではなく、あらゆる病態を考慮しつつ薬剤の投与を行う必要があります。

その他、慢性腎臓病に関連する勉強をしました。書ききれませんでした。

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