あめのもり内科

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2024.01.04

肥満がもとで生活習慣病が起こり、逆に言えば肥満さえなければ生活習慣病にはならないと一般的に誤解されているような気がします。確かに太った人に高血圧症、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病が多くみられるのは事実です。それではなぜ肥満が起こるのでしょう。また、なぜ肥満ではない人にも生活習慣病は起こるのでしょう。

まず、単純に必要カロリー以上にエネルギーを摂取していることが考えられます。そのほかにも、糖質をとりすぎてインスリンが体内で過剰に分泌され、このインスリン毒性によって生活習慣病が惹起悪化するということも理由に言われています。最近では果糖悪玉説が脚光を浴びています。

果糖は空腹時に摂取すると速やかに代謝されてブドウ糖に変化します。一方、満腹時に摂取された果糖は、肝細胞内で〔フルクトース→フルクトース-1-リン酸〕の反応のために一気にATPを消費します。そして、〔ATP→ADP→AMP→IMP→→尿酸〕という反応を惹起させ、尿酸によるミトコンドリア機能の阻害を介して、最終的にATP合成を低下させるのです。それは、解糖系由来のアセチルCoAであっても、脂肪酸β酸化由来のアセチルCoAであっても同様だそうです。この反応は、医者ならば学生の時に詳しく勉強したはずです。結果として、肝細胞内での過剰なアセチルCoAは脂肪合成に回されます。一方で、肝細胞内のATPを回復するまで食欲は亢進したままとなり、このことがエネルギー過剰摂取を生むということのようです。つまり、果糖はたくさん食べてもなお食べることができる、甘いものは別腹ということです。

お菓子に含まれているショ糖は、グルコースとフルクトース(果糖)でできた二糖類です。ご飯などの澱粉は、代謝されるとすべてグルコースになります。ショ糖は果糖成分を多く含むのです。やはり甘いお菓子は体に悪く、生活習慣病の元凶と考えられます。お菓子でなくても、食品を焼いたときにおいしく焼き色を付けるために、ソースや煮込み料理にはフルクトースが含まれているそうです。

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