あめのもり内科

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2024.04.21

最近になってようやく透析導入になる総人数が減ってきました。一つには糖尿病のコントロールが良くなってきたことがあります。一方で加齢に伴う腎硬化症による透析導入は増えています。高齢者の増加により心不全の罹患者数も増えています。

糖尿病性腎症に対しては題名の薬でよい効果が得られることが分かっています。一方で、加齢に伴う腎硬化症にも効果があるようです。尿蛋白があまり出ていない段階でもSGLT2阻害薬は効果があるようです。加齢にしろ基礎疾患にしろ、腎機能低下症は徐々に進行してきます。進行すればするほど、腎臓内に残された濾過機に負荷がかかるからです。となると、濾過機の数が比較的保たれている腎機能低下症早期の段階からSGLT2阻害薬を使うべきなのかもしれません。e,GFRの値を時期ごとにプロットし、負の傾きが大きくなるようならば、すなわちeGFRスロープが大きくなるようならばSGLT2阻害薬を投与すべきとのことです。当院では、eGFRスロープが言われ始めるより以前から、eGFRの値ではなく、血中クレアチニン値の経時的な微分成分が正に傾き始めた時点でSGLT2阻害薬の投与を考慮しています。eGFRの経時的な微分成分は変化が小さく判定しにくいからです。

腎機能低下症は心機能の低下症を招きます。逆もまた然りです。いわゆる心腎関連です。何も手を打たなければ、老年人口の増加に伴ってこれから心不全パンデミックが起こります。来るべきパンデミックに備えてよい薬が出たものです。

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