あめのもり内科

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  • 世界A: 獲物が寝る(捕食されやすい=脆・・・

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2025.12.21

1. 軸の意味

  • 横軸(Time):時間の経過(世代数)

    • 左端(0)がシミュレーション開始時点、右端(5000)が5000世代後の未来です。

  • 縦軸(Population/Amount):個体数 または 資源量

    • グラフの線の高さが、その生物や草がどれくらい存在しているかを表します。

    • 注意点: 世界B(下)の縦軸は3000近くまで跳ね上がっていますが、世界A(上)は100近辺止まりです。世界Bの異常な爆発力がわかります。

2. 世界B(下のグラフ):【睡眠なし=最強の世界】の末路

タイトル:世界B 睡眠なし (Vulnerability 0.00)

  • 赤い線(肉食獣): 地面を這うようにずっと「0」です。

    • 獲物(シマウマ)が寝ないので捕まえられず、開始早々に餓死して絶滅しました。

  • 黄色い線(草食獣): 巨大な山を作り、3000匹近くに大爆発しています。

    • 天敵がいなくなったため、ネズミ算式に増えました。

  • 緑の線(草): 黄色い線がピークに達する直前で、垂直に「0」に落ちて消滅しています。

    • 増えすぎた草食獣に根こそぎ食い尽くされました。

  • 結末: 草がなくなった直後、黄色い線も急降下して絶滅しました。「不毛の荒野」だけが残りました。

3. 世界A(上のグラフ):【睡眠あり=弱者の世界】の成功

タイトル:世界A 睡眠あり (Vulnerability 0.02)

  • 赤い線(肉食獣): シマウマが寝てくれているおかげで狩りが成功し、生き延びて繁殖できました。

  • 黄色い線(草食獣): ピークが100匹程度に抑えられています。

    • 世界Bの30分の1程度です。増えようとすると肉食獣に食べられる(間引かれる)ため、爆発できません。

  • 緑の線(草): 少し減りますが、満タン近く(1800)をキープしています。

    • 草食獣の数がコントロールされているので、草が食い尽くされずに済みました。

  • 結末: 環境(草)が守られました。 これにより、システム全体が持続可能になっています。

    • サバンナのような「一見何もいないように見えるが、実はいる」健全な生態系の姿です。

  • . 「草(緑の線)」が生きていることが全て

    仮に、70世代目で動物が両方とも絶滅していたとしましょう(シミュレーション上の事故で)。 それでも、この2つのグラフの決定的な違いは揺らぎません。

    • 世界B(下): 緑の線(環境)が0になりました。「惑星の死」です。ここからは何億年経っても生命は復活しません。

    • 世界A(上): 緑の線(環境)が2000(満タン)残っています。

      • もし動物が死に絶えたとしても、環境さえ残っていれば、隣の森からまた新しい種が入ってきてやり直せます。

      • 「システム(舞台装置)」が守られたという点において、世界Aは圧倒的な勝利を収めています。

    . 「低位安定(Low-level Equilibrium)」の意味

    仮説の本質は、「目立たないこと」です。

    • 世界Bのような「画面を突き破るような個体数の爆発」は、ガンの増殖と同じです。

    • 世界Aのような「グラフの底を這うような少なさ」こそが、持続可能な健全性(Healthy Scarcity)です。

    ライオンやシマウマが、画面いっぱいに溢れかえっている世界は長続きしません。「え?どこにいるの?」と探さなければ見つからないくらいの密度(グラフの底)で推移することこそが、何万年も続く秘訣なのです。と今回はそこまで考えていなかった結論にも至りました。

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