あめのもり内科

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2019.04.25

いつの世も突然死はありますが、現代日本では次第に若年層の突然死が増えてきており、その原因として心臓冠動脈の動脈硬化によるものが増えているそうです。久山長研究という世界に冠たる研究で明らかになってきました。その理由に、食後高血糖という糖尿病予備軍の増加が関係しています。心臓突然死の予測検査は、冠動脈造影検査よりも心臓CT検査のほうが優れているという勉強をしてきました。
これらの心臓突然死の根本には全身の炎症が強く関連しています。血液中の炎症性物質の増加と強い相関があり、炎症性物質が増える原因として異所性脂肪があります。すなわち内臓脂肪であり、心臓周囲脂肪であり、脂肪肝であるわけです。これらは腎臓の機能とも密接に関連しており、どちらかというと腎臓病の一表現形態ともいえるとのことでした。確かにそのような証拠は日常の臨床でも強く感じています。
心不全の半分を占める病態にHFpEFと称される一連の疾患がありますが、奇妙なことにポンプとしての心臓収縮能力は保たれているのです。にもかかわらず心不全です。ここに心臓周囲脂肪がかかわっており、さらに心臓周囲脂肪に食後高血糖がかかわっており、その他もろもろの複雑な病態が少しずつかかわっています。ミクロ的には何がこの病態に関与しているのか、どうすればこの病態を避けられるのか、病態の根本には全身の炎症があるらしいのですがその指標を何で測り何で評価するのか。また、その治療をどうするのかなどについて勉強してきました。
曰く、薬については、スタチン、DPP4阻害薬、ピオグリタゾン、EPA,SGLT2阻害薬を病態の応じてうまく使い分けてゆくことが必要との判断でした。

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