年を取ってくると大動脈弁が閉じなくなったり、開きにくくなったりすることがあります。かつては、そのような症例に対しては開胸したうえで人工弁の置換術を行っていました。これに対して2002年にフランスで、カテーテルを用いて人工弁を本来の大動脈弁の場所に置いてくるという治療法が行われました。TAVIといわれる治療法です。開胸手術を受けられないほど体力が弱った方によい治療法だと思われていました。その通りなのですが、すでに動けなくなったほど弱っている方に対してこの治療法を行っても、予後は良くなっていないことがわかってきました。逆に、医療的に必要と思われる方に対して、速やかにこの治療法を適用すれば予後がよくなることもわかってきました。TAVIを行うことによって健康寿命が延伸する可能性が考えられる方に対しては、従来の外科手術に匹敵する代替療法だということもわかってきました。うまくいけば20分台で完結する内科的手術だそうです。いろいろとわかってきました。
blog経カテーテル的大動脈弁置換術 TAVIの勉強
2019.09.01