あめのもり内科

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2020.08.08

アルツハイマー型認知症では、脳細胞に異常タンパクが蓄積されてゆくことが分かっています。発症の数十年前より蓄積が始まり、たまった異常タンパクが神経毒性を発揮してゆきます。なぜこのタンパクがたまるのか、たまったたんぱくをどのように除去すればよいのかなどがアルツハイマー型認知症治療薬開発の焦点になっています。
さて、これらの蛋白は日中活動期に神経組織に増えてゆき、睡眠時に神経組織から排泄されてゆくらしいことがわかってきました。睡眠がどのようにこれら異常タンパクの神経外排泄に貢献するのか、またどのような睡眠が良いのかなどについて勉強しました。睡眠の乱れがアルツハイマー型認知症によくないことは確からしいのですが、逆にアルツハイマー型認知症では睡眠が乱れてゆきます。マウスの実験で、アルツハイマー型認知症に関係する異常タンパクを睡眠の中枢に直接に注射したところ、アルツハイマー型認知症に現れる睡眠の異常が出現することが示されました。なんだか日本語が堂々巡りですが、実際にアルツハイマー型認知症と睡眠の関係も堂々巡りで、どちらの原因でどちらも結果と言えそうだということでした。
これらの原因蛋白は、感染症ではないのですが神経細胞内で凝集体を次々に作り神経毒性を発揮します。異常タンパクは神経に侵入すれば感染症のように振る舞うということかもしれません。狂牛病やクール―病のようなプリオン病の要素も持っているのかもしれないと思いました。

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