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人間の社会性の進化 放送大学

2021.04.11

700万年前に類人猿の祖先と人間の祖先が分かれました。はじめは人間の祖先も脳の容積は500㏄ほどでゴリラと同じぐらいだったそうです。生物はDNAを残すためにいろいろな実験をして、いろいろな種を作ってみたりするのですが、樹上生活している人の祖先の中に二足歩行をする種が現れました。最近までは、サバンナ生活に適応するためにヒトが二足歩行となったと説明されていましたが、事実は二足歩行がたまたまサバンナ生活によかったようです。アフリカがマントルの働きで東西に引っ張られ大地溝帯ができてきたときに、大地溝帯から東は地形の影響で乾燥化が進みました。こうしてできたサバンナでは手が役に立ったという偶然が生まれました。足は遅いが手を使って食べ物を分けるという行為ができるようになったのです。

ゴリラは家族単位で生活し、チンパンジーは血縁の群れ単位で生活します。人間は家族を単位としながら且つ数家族で共同生活をします。ここに大人同士でもえさを分け合うコミュニケーションが役になったということです。ゴリラやチンパンジーは、普通は大人同士でエサは分けないそうです。自分の子供には分けます。餌を分けるには相手のことを推し量る想像力が必要で、高度な脳の働きがなければできません。

類人猿は、今やサルに押されて世界に数種類しかいません。その原因に胃腸が弱いことがあるそうです。熟した果実を食べる前に、サルに食べられてしまいます。また繁殖力が弱いのも特徴です。人間は子供を産んだ後に早く離乳させて、仲間とともに子供を育て次の子をまた早く生むという戦略をとりました。そこにもコミュニケーション能力が必要になる理由があります。

ヒトは大きな脳の子供を産みますが、子供は一年でさらに急速に脳が大きくなり思春期が訪れるころに脳の大きさは成熟します。それには大量のエネルギーが必要ですが、人間は肉食をすることで栄養を取りこんなことが可能になりました。思春期の始まりまでは脳を発達させ、その後にエネルギー消費を体に回し、二段階の成長期になるのです。二段階目は体の成長と脳の成長がアンバランスなために冒険をしたくなる危険な時期ではあります。ただし、危険を顧みず興味で動くことは可能性を作るということで人類に必要なことなのです。別の番組では、脳の成長が大人になるのは30歳くらいということでした。脳の神経組織が大人と同じようになるという意味です。理性が働くようになりますが冒険をしなくなり、変化も好まなくなるため将来の可能性が減ります。若い時に何かに打ち込み励んでいても、何もせず怠けていても同じように脳神経の再編は起こり大人脳になるそうです。鉄は熱いうちに打てということでしょうか。

まだまだありますが、そんな話を他の動物と比べながら進化を軸に人間の特徴を述べていました。日本医学会のある講演で聞いた内容と同じでしたが、より理解が深まりました。

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