あめのもり内科

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2021.01.30

水疱瘡のウイルスはヘルペスウイルスに属しており、一度罹患すると一生体内に住んでいて時々暴れだして悪さをすることがあります。これが帯状疱疹です。水疱瘡に限らず、一生体内に住んでいるのはヘルペスウイルスに共通する性質です。
最近では帯状疱疹によく聞く内服薬も次々に開発されて、今では一日一度だけ内服すればよい薬も出てきています。この薬は朝食後に飲むのが良いそうです。その理由として面白い仮説がありました。人間の概日リズムに合わせて薬を飲めば帯状疱疹に有効というものです。
体の細胞一つ一つが遺伝子を持っているので、細胞一つ一つが遺伝子に刻まれた概日リズムを持っているということです。これらの細胞の時間リズムを統合するのが脳内の視交叉上核だそうです。皮膚の細胞ももちろんのこと概日リズムを持っており、皮膚の防禦能、厚さ、皮脂分泌、温度その他あらゆる機能が昼と夜で違うそうです。このリズムに合わせて水疱瘡ウイルス(帯状疱疹ウイルス)の活動が変化するので、その活動量に合わせて朝食後の「新しい抗ヘルペスウイルス薬」が有効ということです。
睡眠の問題をむくめて細胞の概日リズムの勉強にもなりました。

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