脳梗塞が疑われる患者が病院に運ばれた場合、まず主幹動脈に閉塞があるかどうかを画像診断します。あれば、TPA療法をまずしながら血栓回収を行います。今では、TPAの結果を待つような悠長なことはしないそうです。
血栓回収のためのデバイスはさまざまな形態のものがあり、日本製のものもあります。10年ほど前から血栓回収療法ができるようになって脳梗塞の治療成績は劇的に良くなりました。脳梗塞患者の脳の画像診断を行い、画像診断で予想される神経症状と実際の神経症状を比較して思ったよりも神経症状が重い場合はすぐに血栓回収療法を行うようになりました。これも成績向上の理由の一つです。虚血によって機能は落ちているものの、変性がまだ来ていない脳細胞は助けることができるということです。
ちょっと前までは、脳梗塞が発症してから治療までの時間に制限があり、ある一定期間を経過した患者については血栓回収療法は行いませんでした。朝になって発見された脳梗塞や、一人暮らしの脳梗塞患者の治療をみすみす見逃していたというです。
blog脳梗塞の治療
2019.04.23