食事と肺炎の関係
普通食を食べている人に比べ、介護食を食べている人、さらには流動食を食べている人は誤嚥性肺炎のリスクが上がります。普通に考えれば、反対のような気がします。おそらく、普通食を食べられなくなった人は、食事の内容を変えても誤嚥の可能性は減らないということなのだと思います。逆に言えば普通食を食べられなくなったら、人間としては末期ともいえるのかもしれません。
また、一度誤嚥性肺炎を起こした人は、治療によって肺炎は治癒しても、確実にQOLは低下します。治っても寝たきりになり、さらなる誤嚥が約束されるということです。寿命は延びるかもしれませんが、健康寿命は延びず、寝たきりの時間のみが伸びる可能性があります。寿命の延伸を目指す日本では、誤嚥性肺炎は入院治療の対象です。欧米では、誤嚥性肺炎は治療をしないということです。世界一の寿命は別に誇れることではないということになってしまいます。寿命の延伸を目指す理由には、年金や財産の問題などもあるのかもしれません。
最近、肺炎球菌による肺炎に対してワクチンの接種が進められています。加齢によって感染症に対する抵抗力が低下し、特に肺炎球菌への抵抗力が落ちてきます。今では二種類の肺炎球菌ワクチンが摂取可能で、二つともしておく必要があります。理論的には、プレベナーを先に打ち、半年くらいの間隔をあけてニューモバックスを打つのが良いと考えられています。65歳を過ぎた人には、これらのワクチンをこの順番で打つことを勧めています。
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2019.06.15