子供に使っていた肺炎球菌ワクチンが、大人にも使えるようになりました。従来の、大人に使えるワクチンとは、免疫のつけ方が異なるものです。
肺炎球菌の莢膜を抗原とするワクチンですが、この抗原にキャリアたんぱくをつけることによって、抗原性を高めたものです。このワクチンは最終的にB細胞から形質細胞への文化を促し、効率的にIgG 抗体を作らせると同時に、メモリーB細胞への分化を誘導します。結果として、肺炎球菌への免疫記憶が長持ちします。ただ、肺炎球菌の病原性を担うすべての抗原に抗体を誘導するのではなく、13種類のみです。翻って、ニューモバックスは20以上の抗原に対して抵抗性を発揮させます。
理論的には新しいワクチンを打ってから従来のワクチンを打つといいように思いますが、実際には理論通りではない可能性があり、いまだ調査も行われ切っていないためにどの方法が良いかはわかっていません。将来的には、さらに進化したワクチンが作られるかもしれません。
肺炎球菌の疫学や、肺炎の重症度、免疫応答の生体内での反応経路などについて勉強してきました。
blog肺炎球菌ワクチンの勉強
2019.09.29