あめのもり内科

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2020.04.12

on demandで様々な勉強ができます。自分の環境で勉強すると、ついさぼりがちで集中力が落ちる傾向があります。同じ時間を有効に使うためには、勉強することに覚悟を決めてメモを取り、取ったそのすぐ後に、自分を講師として、自分を生徒としてバーチャル自己講義をするのがよいと思います。
さて、今日はてんかんの勉強をしました。特に脳卒中後のてんかんについての勉強です。実際に老人施設ではこの種のてんかんが時々認められ、この分野についての知識は必須です。
脳卒中後のてんかんには非痙攣性のてんかんも含まれます。かつては複雑部分発作と呼ばれていた意識減損発作などです。この発作が重責することもあるなどということは知っておく必要があります。また、脳卒中後は効率にうつを合併するため、その対処が必要ですし、うつ状態となった症例に対してどのような抗てんかん薬が望ましいか、もちろんてんかんの種類にもよりますが基本的な知識は入れておかなければなりません。
脳卒中ガイドラインを紐解き、けいれんの単元を見ておこうと思います。
脳卒中後の急性症候性発作はてんかんに含めないが、高率に非誘発性発作に移行する。
非誘発性発作の定義が変わった。器質病変がありかつ脳波などで再発の可能性が高いと判断された場合は、24時間以上の間隔で二回以上の非誘発性発作が生じなくてもてんかんと診断する。
脳卒中後の発作をearly seizureとlate seizureと時期的に分類した場合、前者のほうが予後が悪く再発は少ない。前者は脳の代謝が関係し、卒中後24時間以内に発生することがほとんどである。また、原因については出血性よりも虚血性のほうが多い。後者は症候化する可能性があるので、抗てんかん薬を開始してもよい。大脳皮質を含めた出血性病変があれば抗てんかん薬を考慮する。皮質が含まれないならば、脳出血後の急性期発作後に、症候化する可能性を考えての予防的抗てんかん薬は推奨されない。皮質を含めた手術を行った場合はてんかん薬の投与を考える。脳出血後の遅発性てんかんは高率に症候化するため抗てんかん薬を投与する。要するに、脳卒中後のてんかん発作は、安定期を経た後に再発するかどうかを見極めるということ。
急性期の発作治療は、効果発現の早さと効果が大事であり、慢性期には忍容性と副作用が大事、という当たり前の話。ラコサミドのほうがカルバマゼピンよりもあらゆる点で優れている。効き目、副作用、めまいやねむけ、皮膚への副作用と心臓に対する副作用もラコサミドのほうがよい。他の薬物との相互作用についてもラコサミドのほうが良い。特に脳卒中後に高率で発生するうつについてもラコサミドが良い。

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