不安障害の治療に対する薬物療法として、最近ではSSRIがよくつかわれます。セロトニン再取り込み阻害薬です。
不安を感じる中枢は偏桃体であり、ここの働きを抑えることができれば不安感は少なくなります。様々な刺激でここが活性化されると、脳内ネットワークにつながり、血中ステロイド値の上昇、血圧や脈拍の上昇、逃げる戦うさらにはすくむという反応を起こします。ラットなどでこの働きを抑えると不安を感じなくなります。人間でも同じです。
不安を伴ううつは、不安のないうつに比べると重症です。SSRIは純粋なうつには効きますが、案に相違して不安に伴ううつには効き目がよくないそうです。脳科学的な見地からこれらの現象を科学する勉強をしました。幼児期に受けた虐待がどのように偏桃体の変化をきたすのかに、それに伴いどのような情動反応をきたしやすいのかについても勉強しました。
勉強会はいつも、これから勉強する内容を考えるためのとっかかりです。今回は不安障害から、脳科学的な勉強をしてゆきたいと思います。