あめのもり内科

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2023.06.25

数ある癌種の中で3%程度を占めますが、高齢化に伴って患者数は増えています。ある意味、老化に関係する病気でもあります。大きくホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に分けられますが、ほとんどは後者に属するものです。後者は、さらにB細胞由来のものと、TまたはNK細胞由来のものがあり、全社が非ホジキンリンパ腫の7割を占めます。

かつては抗がん剤治療に限られていましたが、21世紀になって分子標的薬が使われるようになり、いまでは患者自身の免疫細胞を利用するCART療法も用いられるようになりました。

初発の古典的ホジキンリンパ腫にはBV+AVD療法が標準治療となります。再発古典的ホジキンリンパ腫には、可能なら自家造血幹細胞移植、できなければ免疫チェックポイント阻害薬を使います。

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫には従来のCHOP療法にリツキシマブを加えたR-CHOP療法が標準となっています。Pola-R-CHP療法に取って代われる可能性もあります。これらの治療で6割は寛解に持ち込めますが、このうち2年で2割が再発します。再発性には自家骨髄移植ができればこれを組み込んだ治療を行います。それでも再発すれば予後は悪いため、CAR-T細胞療法がおこなわれます。これは免疫療法なので副作用もありますが、寛解した例では40%に長期生存が得られます。1回あたり3000万円かかります。(保険診療)

再発末梢性T細胞リンパ腫では予後が悪いものが多いため、治療によっても長くは生きられません。治療は発展途上です。darinaparsinという新しい薬剤についても勉強しました。

治験段階の治療として二重特異性抗体といって、T細胞を腫瘍特異的抗体にくっつけて、腫瘍細胞近くでT細胞を働かせるように仕向ける治療があります。難治性再発B細胞リンパ腫で2レジメン以上の全治療がある場合でも60%の寛解率があるそうです。抗CD19抗体を投与しながらサリドマイド系内服薬を使うという治験もあり、効果が期待されています。

 

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