あめのもり内科

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2023.08.26

富栄養化に伴い日本では劇的に増えている疾患です。一部は肝硬変になり、一部は肝硬変にならなくても肝臓がんを発症します。現在の日本では2300万人もいるそうです。日本酒で1日1合、ビールで500ml以下の飲酒量で起こってくる疾患です。それ以上の飲酒量で起こってくる肝疾患はアルコールの関与が大きくなってくるので非アルコール性脂肪肝とは呼びません。非アルコール性脂肪肝はメタボに関連している場合の呼び方です。非アルコール性脂肪肝は脂肪肝で済めばよいのですが、一部は脂肪肝炎として進行して肝硬変症や肝臓がんを発症して生命予後に関係してきます。非アルコール性やアルコール性その他の脂肪肝の分類として、最近では、アルコールによるものやメタボによるもの、その他の疾患による脂肪肝もすべてひっくるめて、脂肪性肝障害でまとめてしまおうという提案がアメリカやヨーロッパで出ました。

さて治療はどうすればよいでしょうか。脂肪肝のなりやすさは、メタボに関係することが多いのですが体質もあります。脂肪肝にはGLP1製剤やSGLT2阻害剤など糖尿病の薬が役に立ちそうです。そのほかにも脂肪肝から肝硬変や肝臓がんへの移行を妨げるような薬も開発されようとしていますがなかなかうまくいきません。効果を確認するには年単位の時間がかかること、生活改善の効果や遺伝子多型など他因子が効果判定に絡むこと、脂肪肝の診断と効果判定には肝生検が必要であることなど複雑な因子ががかかわっているためです。

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