あめのもり内科

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2023.08.27

現代ではアレルギー疾患は当たり前のように見られますが、いつごろから増えてきたのでしょうか。アレルギーが、人の持つ病態の一つとして認識されてきたのは第二次世界大戦後で、欧米日本などの先進国で増加が始まりました。現在は世界各国で増加していますが、韓国や中国などでは20世紀後半ころから医療が関与すべき病態と認識されてきており、アレルギー増加にはタイムラグがあります。日本における食物アレルギーについては、この20年で確実に増えており、特に木の実類アレルギーが顕著に増加しています。

小児期発症の食物アレルギーの多くは学童期以降に治ってゆきますが、小麦アレルギーなどの場合は20%は治りません。逆にピーナッツアレルギーは20%しか治りません。ピーナッツアレルギーはなぜか英語圏に多いアレルギーで、外国製の漫画にも出てきたりします。

アレルギーを避けるためには原因アレルゲンを遠ざけるというのが基本ですが、それができない場合は経口免疫療法を実施します。数年前と違って、今では舌下免疫療法などを取り混ぜながらゆっくり体を慣らしてゆくようになりました。アレルギーによっては治らない場合があることは前述のとおりです。また、いったん治ったように見えてもアレルゲン摂取後に運動した場合にアレルギーが誘発されることもあります。これらの困ったアレルギーはIgEが関与しているので、このIgEをブロックしてしまえばよいはずで、抗IgE抗体が開発されており臨床応用の適応について様々な知見が行われ治療法が模索されています。ただし、アレルギー反応は一筋縄で考えられない場合が多く、ある一つのアレルゲンに感作された後に交差反応といって別のアレルゲンに反応が起こることなどもあります。ある食物の雑草の花粉に出会った後に、本来関係のない果実にアレルギーが出る場合などです。

複雑な反応系の表出型としてアレルギー反応が認められることも多く、原因や治療法、どのように検査を進めてゆくかなどについては簡単にゆかないものがあります。

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