あめのもり内科

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2024.08.15

概念 原因なく心臓の筋肉が肥大する疾患で、遺伝性疾患であるが半分しか原因遺伝子が特定されていない。

左室壁15㎜以上の心肥大で一次性のものと定義されている。

五つの分類があるが、大きく分けると閉塞性と非閉塞性の二種類となる。心尖部肥大型心筋症は一般に予後良好と言われているが、血栓症と致死性不整脈が問題となる。

肥大型心筋症は200~500人に一人の有病率であり、それほど珍しい疾患ではない。中等症以上は指定難病である。

診断 症状、心雑音、心電図、心筋症や突然死の家族歴を確かめ心エコー心電図を行う。左室流出路圧格差50mmHgかどうか、左室壁厚、左室収縮機能、拡張機能などをはかる。特に左室流出路閉塞の所見に注意する。そのほかガイドラインに示されている計測を行う。

2010年代に入ってからはMRI検査が欠かせないものとして強調されている。心機能や肥大の程度、心室拡大の有無と心筋の正常などを正確に把握し、二次性心筋症との鑑別になる。4DflowMRIを行い血流の程度を可視化することができる。

治療 ガイドラインに記載されている通り、非閉塞性閉塞性とも第一選択はβブロッカーである。現代では、直接的サルコメア阻害剤としてマバカムテンが登場した。筋収縮に関連した、アクチンとミオシンの架橋構造を減らして過剰な筋収縮を解除する薬である。NT-proBNPもトロポニンTも減らすことが分かっており、従来の薬物療法の効果がない場合の外科手術療法やカテーテル治療を回避できることが分かってきた。肥大型心筋症の手術は肥大した心筋を削り、僧帽弁の腱索を形成したりするという組み合わせ手術である。カテーテル治療とは、心筋にアルコールを注射して心筋の壊死を誘導する治療である。これらのすべての治療の効果判定にCTやMRIが活用されている。

 

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