あめのもり内科

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2020.10.01

心不全の多くは拍出量が足りないために起こりますが、中には拍出量は十分なのにも関わらず心不全をきたす人もいます。年寄りに多いのですが、心臓の拡張能力が不十分なために起こる病態です。心臓は縮むばかりではなく広がる能力も必要というわけです。
さて、広がる力が足りない心臓にはこれを改善する方法がありません。多くは老化によっておこるという理由です。関節が固くなるように体の各所も硬くなり、心臓は広がる力が衰えるわけです。最近まで老化によると思われていた拡張型心不全の中に心アミロイドーシスの原因する心不全も多いことがわかってきました。体の各所にアミロイドという余分なたんぱくがたまり、正常の組織の機能を妨げる疾患です。臨床的には心筋にアミロイドタンパクがたまったときに不具合が顕像化します。具体的な検査値としては、心電図上で心筋の菲薄化が示唆されるにもかかわらず心エコーでは心筋の肥厚が認められるときで、高血圧歴がない症例などが新アミロイドーシスとして疑わしいということです。
なんと今ではこんな病態にも薬が出てきました。製薬会社には尊敬します。そんな勉強をしました。

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