あめのもり内科

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2024.07.28

 

● 補体系の概念

補体系は、免疫系の一部であり、生体が病原体を排除する際に抗体およびを補助する質群です[12]. これらのタンパク質は、主に肝臓で合成され、な前駆体として血液中を循環し、特定の刺激によって活性化されると、プロテアーゼが特定のタンパク質を切断し、を放出して、さらに切断の増幅を開始します. 補体系は、タンパク質、など約50種類のタンパク質とタンパク質断片から構成され、血清中のグロブリン分画の約10%を占めています.

● 免疫システムでの役割

補体系は、と獲得免疫の橋渡しをする役割を持ち、以下のような多様な生物学的機能を果たします。

1. 抗体応答および免疫記憶の増強: 補体系は、抗体によってリクルートされ、活動を開始することで、適応免疫系によって生成された抗体の効果を増強します.
2. 異種細胞の溶解: 補体系は、細胞膜に穴を開けることで異種細胞を溶解し、病原体を破壊します。
3. 免疫および細胞の除去: 補体系は、免疫複合体やアポトーシスを起こした細胞を除去することで、体内の清掃作業を助けます。

補体系の活性化には、古典的経路、副経路、レクチン経路の3つの生化学的経路があり、これらの経路は炎症を誘導するC3aとC3bの産生を誘導します. C3bは、補体活性化の後期過程を惹起し、炎症を誘導する(C5a)や微生物の細胞膜に孔を形成する膜侵襲複合体(MAC)を形成します. MACは、細菌の表面を貫通し、内部に水を通して細菌細胞の浸透圧を下げて膨張させ破壊する免疫溶菌反応を引き起こし、細菌を死滅させる重要なメカニズムを提供します.

補体系は、自然免疫系の重要な要素であり、カスケード反応を起こすことにより、生体防御において多くの役割を果たします。 侵入してきた微生物や異物に抗体とともに結合して標識することで、食細胞の作用を亢進し、異物排除とともに免疫複合体の除去も行います。また、補体が活性化する過程で生成されるC5a、C3a、C4aなどが、血管から局所への白血球の動員を促進し、同時に白血球を活性化させることで、炎症反応を促進します[9].

補体系は、初期の細胞センサーの中でもユニークな働きをし、引き金となる細胞や物質の表面に直接作用して、下流の細胞性液性免疫反応を調整する役割を持ちます。

と、まあざっくりとした概念は上記ですが、その働きとその働きの乱れでどのような病態が起こるかなどについて細かく勉強しました。また、文字には書き起こせないほど細かい機序があるのですが、それについても勉強しました。

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